消化管X線検査


食道・胃・十二指腸・結腸・直腸の一連の管を消化管
と称し、夫々に炎症、潰瘍、癌が出来ます。
この中で、最も怖いのは癌であることは申すまでもな
いでしょう。
消化管のX線撮影はもっぱら癌(それも早期癌)の発
見に力をそそいで日夜研究を重ねています。
現在でも、胃癌が日本人の癌発生率の第1位を占め
ていますが、最近は食事の欧米化に伴い、大腸癌も
次第に増加しつつあります。
人間ドックでは、食道・胃・十二指腸を中心に検査を
行います。


   
(1) 立位充満像正面(下)  
立位充満像正面とは、バリウムを飲んだ状態で立位にて
胃の正面像を撮影したものです。この撮影法は胃の形に
よる病変の異常をみつける撮影法です。
(2) 背臥位正面二重造影像(下)
背臥位一斜位二重造影像(下)
現在の胃の撮影は二重造影撮影法が主流になっています。
二重造影撮影法とは、胃の粘膜にバリウムを薄く付着さ
せ、粘膜面の微細な異常を見つける撮影法です。その為
に粘膜面の胃液を取り除くとともに、バリウムを粘膜面
に付着させる為に、受診者には大変ですがたくさんの体
位移動をして頂くことになります。それにより粘膜面の
微細な病変を見つけることができます。
      


(1)胃炎
 
急性と慢性に分けられます。急性は大量のアルコール摂取
後や、薬物によるものがあり、共に心窩部の激痛を以って
発病します。
慢性は主に胃粘膜の萎縮、肥厚、びらんなどにより、食欲
不振、もたれ、不快感などを訴えます。
服薬で殆ど治癒します。


(2)胃・十二指腸潰瘍
 
消化性とストレス性に分れます。
消化性は暴飲暴食など不規則な食生活によって起こり、
胃の粘膜がえぐられた状態で、激烈な痛みを訴えます。
特に空腹時に多く見られ、何か食べたり牛乳を飲んだり
すると一時的によくなります。
時には吐血、下血を見ることもあります。
最近の説では、グラム陰性短 菌(Helicobacter pylori)
によるとされ、その対策としてプロトンポンプ・インヒ
ビター(ppi)と抗生物質の併用をすすめています。
 
この他にH2-ブロッカーが多数出廻っていて、治療法
は手術に代る勢いを示しています。
ストレス性は、内因性と外因性とがあり、
何れもストレスを取り除けば治癒しますが、
再発を繰り返すのが特徴です。


(3)癌
   
早期癌と進行癌に分かれます。
早期癌の発見は非常に難しく、専門家によってのみ
なし得るのが現状です。
進行癌は素人でも分かる程に大きくなるものもあり
ますが、これは外科手術が唯一の方法です。